SOLITARIUM 2015
Photo: 江藤海彦
Solitarium
榊原澄人は、心の中の風景を、画面内に点在する多数の人物たちの姿・動きで表現するアーティストです。直径22メートルの天球劇場のスクリーンは、彼の頭蓋のメ夕ファ一であり、そこに映し出される映像は作家の頭の中にある世の中のビジョンです。巨人の死体、一列になって歩いていく灰色の人々、人魂、本を読む脳に鞭をあてる人……ダークな世界観は、一方で、あらゆることが起こりうる大きな世界における、私たち一人ひとりのありようを思わせます。すべての存在がつながり、影響し合う様子は、私たちが抱きがちな直線的な人生観をとびこえ、生死の概念をも呑み込んだ社会の生態系を表しているようです。
作品情報
- 作品番号
A-09
- 作品名
Solitarium