2016.06.23

(  Model Course  )#4

母娘で歩く県北“山側”ワンダリング

  • 食いしん坊
  • 1DAY
  • 親子
  • 山側エリア
君塚 美香

レポーター 君塚 美香

茨城県日立市生まれ、茨城大学卒業。現在は、東京で暮らし、渋谷のクリエイティブエージェンシーでマーケティングを担当。

茨城県出身の娘と茨城県在住の母が目指したのは、コミュニティ型アートプロジェクトが多く展開する常陸太田や妹島和世の作品の舞台となる大子町。「ガイドブックには載っていない」旅を求めて、県北山側 wandering(放浪)へ。

START

  • 10:00 鯨ヶ丘商店街
  • 13:00 道の駅常陸大宮 かわプラザ
  • 15:30 永源寺
  • 16:00 daigo cafe
  • 17:00 弥満喜
  • 18:15 月居温泉滝見の湯

GOAL

START

10:00
鯨ヶ丘商店街

「それ、どの辺?」。今回のコースは母とめぐることにしたのだが、出発前日に今回のコースを説明していたときの母の一言。私の実家は、茨城県北の海側エリアに位置する日立駅からほど近いところにある。生まれた時から、高校まで私もそこで過ごしていた。もちろん、常陸太田市・常陸大宮市・大子町などだいたいの地名は知っているのだが、実は同じ県北エリアでも山側エリアのことはまだまだ未知数なのだ。

当日は、9時に日立市を出発。晴天に恵まれ、海に手が届くように迫る懐かしい海岸線沿いを、窓を少しだけ開け車を走らせる。常陸多賀駅を越えたあたりから右にそれ、真緑の田園風景の中を横断していくと1時間弱で鯨ヶ丘付近に到着した。

「このあたりは、”馬の背”って呼んでたんだよ。」と母。鯨ヶ丘商店街は、細長い高台に位置する。高台がまるで馬の背のようであることから、地元ではそう呼ばれていたようだ。少し、急な坂道を登り切ると直線にひろがる商店街がみえてきた。

1鯨ヶ丘商店街

「それ、どの辺?」。今回のコースは母とめぐることにしたのだが、出発前日に今回のコースを説明していたときの母の一言。私の実家は、茨城県北の海側エリアに位置する日立駅からほど近いところにある。生まれた時から、高校まで私もそこで過ごしていた。もちろん、常陸太田市・常陸大宮市・大子町などだいたいの地名は知っているのだが、実は同じ県北エリアでも山側エリアのことはまだまだ未知数なのだ。

当日は、9時に日立市を出発。晴天に恵まれ、海に手が届くように迫る懐かしい海岸線沿いを、窓を少しだけ開け車を走らせる。常陸多賀駅を越えたあたりから右にそれ、真緑の田園風景の中を横断していくと1時間弱で鯨ヶ丘付近に到着した。

「このあたりは、”馬の背”って呼んでたんだよ。」と母。鯨ヶ丘商店街は、細長い高台に位置する。高台がまるで馬の背のようであることから、地元ではそう呼ばれていたようだ。少し、急な坂道を登り切ると直線にひろがる商店街がみえてきた。

10:10
喜久屋

商店街の中心部に車を止め、街を散策。”太田七坂”と言われるように平坦で直線な商店街から横に目をやると何本もの坂道が存在する。眼下の風景が、それぞれの坂道ごとに異なる趣をみせる。

まずは、商店街の端っこまで歩いてみる。「本業は糀屋味噌屋です」と不思議な看板がでていた喜久屋(きくや)に入る。店内には、竹細工・陶芸・籐など県内の職人やアーティストが制作したさまざまな商品が並ぶ(あれ、味噌は??)。ひときわ目立ち、ついつい手をのばしてしまったのは、こぎん作家roccaさんの作品だ。こぎん刺しとは、青森津軽に伝わる刺し子技法のひとつであり素朴な刺繍のこと。やわらかく、温かみのある太めの糸を使い、丁寧につくられている。巾着などのスタンダードな商品の他にヘアゴムなどラインナップも多く並ぶ。でてきてくれた女将さんも、「本業は味噌屋なんですけどね(笑)」と笑う。喜久屋さんの店主は、鯨ヶ丘商店街の会長もつとめていらっしゃるようで、商店街の他の店舗の紹介など丁寧にしていただいた。よし!さっそく、紹介された、結+1にもいってみよう。

2喜久屋

商店街の中心部に車を止め、街を散策。”太田七坂”と言われるように平坦で直線な商店街から横に目をやると何本もの坂道が存在する。眼下の風景が、それぞれの坂道ごとに異なる趣をみせる。

まずは、商店街の端っこまで歩いてみる。「本業は糀屋味噌屋です」と不思議な看板がでていた喜久屋(きくや)に入る。店内には、竹細工・陶芸・籐など県内の職人やアーティストが制作したさまざまな商品が並ぶ(あれ、味噌は??)。ひときわ目立ち、ついつい手をのばしてしまったのは、こぎん作家roccaさんの作品だ。こぎん刺しとは、青森津軽に伝わる刺し子技法のひとつであり素朴な刺繍のこと。やわらかく、温かみのある太めの糸を使い、丁寧につくられている。巾着などのスタンダードな商品の他にヘアゴムなどラインナップも多く並ぶ。でてきてくれた女将さんも、「本業は味噌屋なんですけどね(笑)」と笑う。喜久屋さんの店主は、鯨ヶ丘商店街の会長もつとめていらっしゃるようで、商店街の他の店舗の紹介など丁寧にしていただいた。よし!さっそく、紹介された、結+1にもいってみよう。

10:20
結+1

昔ながらの瓦屋根に、赤いテントが張り出している。昭和初期に家具店として建てられた木造2階建ての建物が木材の風合いを残しながらリノベーションされた空間。昔ながらのテレビ、黒電話、竹ぼうき、ひょうたんでつくられたランプ、奥に続く座敷。休日に本を何冊か持込み、ずっと居座りたくなるような空間。結婚や仕事が縁で常陸太田市にやってきた女性8人で立ちあげ、人のつながりを創りだす場として、作品展や講座、子育てを応援するイベントなども開催され賑わっているようだ。「何がおすすめですか?」と尋ね、わらび餅と抹茶のセットをいただく。見るからにみずみずしいわらび餅は、透明感のある味わいで歯ごたえもよい。ランチには少し早く、今回はありつけなかったのだが、ランチは「地産地消」のかぶやリーフレタス、ラディッシュ、わさび菜などが茨城産の野菜がふんだんにつかわれているとのこと。

3結+1

昔ながらの瓦屋根に、赤いテントが張り出している。昭和初期に家具店として建てられた木造2階建ての建物が木材の風合いを残しながらリノベーションされた空間。昔ながらのテレビ、黒電話、竹ぼうき、ひょうたんでつくられたランプ、奥に続く座敷。休日に本を何冊か持込み、ずっと居座りたくなるような空間。結婚や仕事が縁で常陸太田市にやってきた女性8人で立ちあげ、人のつながりを創りだす場として、作品展や講座、子育てを応援するイベントなども開催され賑わっているようだ。「何がおすすめですか?」と尋ね、わらび餅と抹茶のセットをいただく。見るからにみずみずしいわらび餅は、透明感のある味わいで歯ごたえもよい。ランチには少し早く、今回はありつけなかったのだが、ランチは「地産地消」のかぶやリーフレタス、ラディッシュ、わさび菜などが茨城産の野菜がふんだんにつかわれているとのこと。

11:20
くじら屋

「くじら焼とところてんください!」。商店街の中心に位置するくじら屋。ペットボトルのお茶も頼もうとしたら、「麦茶はサービスでつきますよ」と柔らかい笑顔で答えてくれる。「合計で220円です。」くじら焼とところてんと麦茶2つで220円!?ついつい、東京だったらと考えてしまうが、こういうところこそ地元の商店街の魅力なんだな、とつくづく感じる。くじら焼は、小倉のほか、クリームやチョコレートなどからも選べ、何種類も試してみたくなる。

4くじら屋

「くじら焼とところてんください!」。商店街の中心に位置するくじら屋。ペットボトルのお茶も頼もうとしたら、「麦茶はサービスでつきますよ」と柔らかい笑顔で答えてくれる。「合計で220円です。」くじら焼とところてんと麦茶2つで220円!?ついつい、東京だったらと考えてしまうが、こういうところこそ地元の商店街の魅力なんだな、とつくづく感じる。くじら焼は、小倉のほか、クリームやチョコレートなどからも選べ、何種類も試してみたくなる。

自動車で約30分

13:00
道の駅常陸大宮 かわプラザ

常陸太田市から常陸大宮市にむかって、1時間弱北西へ進む。今年の3月にオープンしたばかりで、当初は、巨大な駐車場がまんぱんになり、入れずに渋滞ができていたらしい。正面の入り口から入ると、正面に久慈川が飛び込んでくる。テラスをでると、そのまま川面までの遊歩道が続く。川が見えるのではなく、道の駅の中に大きな川がながれているといったほうがわかりやすいかもしれない。圧巻な風景だ。

直売所ひたマルシェには、茨城の食材、特産品、工芸品などが並ぶ。500円で買えるメロン、いろとりどりの野菜のピクルス、舟納豆….。なかでも、ぜひ、お土産にしてほしいのが、「ALBE-TREPPE」の風呂敷。まるでイタリア語が書かれたようにデザインされているが、「茨城は、いいものあるべ、いいものとれっぺ」という茨城弁からきたネーミングとデザインがされている。

5道の駅常陸大宮 かわプラザ

常陸太田市から常陸大宮市にむかって、1時間弱北西へ進む。今年の3月にオープンしたばかりで、当初は、巨大な駐車場がまんぱんになり、入れずに渋滞ができていたらしい。正面の入り口から入ると、正面に久慈川が飛び込んでくる。テラスをでると、そのまま川面までの遊歩道が続く。川が見えるのではなく、道の駅の中に大きな川がながれているといったほうがわかりやすいかもしれない。圧巻な風景だ。

直売所ひたマルシェには、茨城の食材、特産品、工芸品などが並ぶ。500円で買えるメロン、いろとりどりの野菜のピクルス、舟納豆….。なかでも、ぜひ、お土産にしてほしいのが、「ALBE-TREPPE」の風呂敷。まるでイタリア語が書かれたようにデザインされているが、「茨城は、いいものあるべ、いいものとれっぺ」という茨城弁からきたネーミングとデザインがされている。

自動車で約40分

15:30
永源寺

またの名を「もみじ寺」という。今回は、6月に訪れているため、新緑が眩しい。少し急な坂道をのぼっていくと、木々が覆いかぶさってきて、まるで、緑のトンネルをくぐっている感覚になる。茨城県北芸術祭が開かれている頃は、秋。赤や黄色に色づいたもみじに埋め尽くされるに違いない。

6永源寺

またの名を「もみじ寺」という。今回は、6月に訪れているため、新緑が眩しい。少し急な坂道をのぼっていくと、木々が覆いかぶさってきて、まるで、緑のトンネルをくぐっている感覚になる。茨城県北芸術祭が開かれている頃は、秋。赤や黄色に色づいたもみじに埋め尽くされるに違いない。

自動車で約10分

16:00
daigo cafe

常陸大子駅から5分ほどの場所にある、古民家カフェ。店内にはジャズが流れていた。古きよき時代を想像させながらも、なぜか新しさすらも感じる。ちょうど私が訪れたときは、入り口に版画でつくられた灯籠と、奥のふすまにはさまざまなテイストの版画がかざられていた。地元の人々や子どもたちの作品だが、まるで有名アーティストの作品にもみえる。私はコーヒーフロート、母はコーヒーを頼む。すごくすっきりした味わいだけど、しっかりしたコーヒーの深みがある。後日、「daigo cafeのコーヒーおいしかったな。また飲みたいな…」と何度もいうのでネットで調べてみる。実は使われているのは日光珈琲の豆とのこと。大子の街なかにあるdaigo cafeの空間ももちろん味わってほしいが、コーヒーはぜったいにあじわってほしいと思う。

7daigo cafe

常陸大子駅から5分ほどの場所にある、古民家カフェ。店内にはジャズが流れていた。古きよき時代を想像させながらも、なぜか新しさすらも感じる。ちょうど私が訪れたときは、入り口に版画でつくられた灯籠と、奥のふすまにはさまざまなテイストの版画がかざられていた。地元の人々や子どもたちの作品だが、まるで有名アーティストの作品にもみえる。私はコーヒーフロート、母はコーヒーを頼む。すごくすっきりした味わいだけど、しっかりしたコーヒーの深みがある。後日、「daigo cafeのコーヒーおいしかったな。また飲みたいな…」と何度もいうのでネットで調べてみる。実は使われているのは日光珈琲の豆とのこと。大子の街なかにあるdaigo cafeの空間ももちろん味わってほしいが、コーヒーはぜったいにあじわってほしいと思う。

自動車で約3分

17:00
弥満喜

大子には多くの特産品があるが、今回夕食に選抜したのは、奥久慈軍鶏(しゃも)。奥久慈のしゃもは、高級地鶏ブランドとして、締まりのある肉質と適度な脂肪が特徴。茨城に住んでいたのに、今回が初かもしれない。ちょっと欲張って、しゃも塩焼き、しゃも丼(2種類あるが、[極み]のほうw)、しゃもすき鍋をオーダー。鶏肉も卵も光沢があり、食してしまうのがちょっともったいないと思ってしまうぐらいだ。事前の予約をすれば、ふたり以上からしゃもコースを選択することもできる。また、ランチタイムであれば、より安価にしゃもを堪能することができる。

8弥満喜

大子には多くの特産品があるが、今回夕食に選抜したのは、奥久慈軍鶏(しゃも)。奥久慈のしゃもは、高級地鶏ブランドとして、締まりのある肉質と適度な脂肪が特徴。茨城に住んでいたのに、今回が初かもしれない。ちょっと欲張って、しゃも塩焼き、しゃも丼(2種類あるが、[極み]のほうw)、しゃもすき鍋をオーダー。鶏肉も卵も光沢があり、食してしまうのがちょっともったいないと思ってしまうぐらいだ。事前の予約をすれば、ふたり以上からしゃもコースを選択することもできる。また、ランチタイムであれば、より安価にしゃもを堪能することができる。

自動車で約10分

18:15
月居温泉滝見の湯

袋田の滝の上流に位置し、大子中心部へとつなぐ国道にひっそりとたつ、月居(つきおれ)温泉滝見の湯。地域住民が共同で管理している。入湯料は、なんと、450円。併設する、白木荘に宿泊しても一泊3500円と格安。以前から湯治として利用されていた名残がいまも残っているようだ。内風呂と露天風呂の2つがあり、男女の風呂が壁ひとつで仕切られているため、壁越しに、男湯からの世間話がきこえてくる昔ながらのThe 温泉・The 銭湯を彷彿させる。入浴した瞬間、つるつるとした肌触りがわかるアルカリ単純温泉。大子の旅に少し疲れたら、大きな食堂でゆったりとくつろぐこともできる。朝は、8時から入浴できるが、夜は19時までなので、早めの時間に訪れたい。

9月居温泉滝見の湯

袋田の滝の上流に位置し、大子中心部へとつなぐ国道にひっそりとたつ、月居(つきおれ)温泉滝見の湯。地域住民が共同で管理している。入湯料は、なんと、450円。併設する、白木荘に宿泊しても一泊3500円と格安。以前から湯治として利用されていた名残がいまも残っているようだ。内風呂と露天風呂の2つがあり、男女の風呂が壁ひとつで仕切られているため、壁越しに、男湯からの世間話がきこえてくる昔ながらのThe 温泉・The 銭湯を彷彿させる。入浴した瞬間、つるつるとした肌触りがわかるアルカリ単純温泉。大子の旅に少し疲れたら、大きな食堂でゆったりとくつろぐこともできる。朝は、8時から入浴できるが、夜は19時までなので、早めの時間に訪れたい。

君塚 美香
旅を振り返って

 

18年茨城に住んでいた私、生まれてからずっと茨城に住んでいる母。名所ではない場所を、心惹かれるままめぐり、自分なりの茨城を発見していく、そんな旅になった。今回めぐってみた中で、地元の人から薦められた場所、道ばたでみかけて気になった場所などさらに探索欲が湧いてしまった私は、また、近いうちにこの山側を訪れることになるだろうと思う。

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紅葉×アート×茨城の日本一!を巡る、家族ドライブへ。

吉原徹

レポーター 吉原徹

ライター/編集者。1977年大阪府生まれ。大学時代に旅の面白さに魅了され、以来、世界7大陸60ほどの国と地域を取材。年間100日ほどを国内外の旅に費やし、機内誌や雑誌、Web媒体などに執筆する。妻は茨城県出身。二児の父。

常陸太田から奥日立を経由して、大子町へ。県北山側で出合ったのは、紅葉の山里と多彩なアート、そして県北に点在する「実はすごい!」スポットの数々だった。国内&海外を飛び回る旅ライターが、家族と一緒に楽しんだ1dayドライブ!

  • 紅葉
  • 1DAY
  • 家族
  • 山側エリア

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専用バスで行く!“山側”アートダイジェスト

ダイジェストツアー

レポーター ダイジェストツアー

茨城県北6市町の広大な大地を舞台に開催される『KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭』。会期中3コースが催行されるダイジェストツアーでは、専用のバスに乗って各エリアの見どころや作品を効率的にめぐることができます!

水戸駅を起点に、常陸大宮から常陸大子へと向かう、ダイジェストツアー「じっくり山コース」。ミヒャエル・ボイトラーやレ=トゥア・ティエンの作品の舞台となる石沢地区空き店舗や、落合陽一やSound of TapBoard(ハッカソン)の作品が展示される旧美和中学校、ジョン・ヘリョンの作品を楽しめる袋田の滝などをめぐる、アートな1Dayバストリップへ。

  • ダイジェストツアー
  • 1DAY
  • 誰とでも
  • 山側エリア